「結婚式が苦手」と思っている方におすすめの結婚式スタイル
はじめての方へ | 公開: / 更新:
結婚式というと、華やかなドレス、たくさんのゲスト、派手な演出――
そんなイメージが強いかもしれません。
でも、実は最近、
「大勢の前で目立つのが苦手」
「形式ばったことはしたくない」
「そもそも結婚式に憧れがない」
という理由で、従来のスタイルにとらわれない “自分たちらしい結婚式” を選ぶ方がとても増えています。
ここでは、結婚式に対してちょっと気が重いと感じている方や、あまり乗り気でないという方にこそおすすめしたい、等身大のウェディングスタイルをご紹介します。

結婚式が苦手、恥ずかしい、気が乗らない…その理由とは?
「結婚式ってなんだか気が進まない…」「注目されるのが恥ずかしい」「正直、あまりいい印象がない」
そんな風に感じている方は、実は少なくありません。
一生に一度のことだからこそ、迷いや不安を感じるのは当然のこと。
まずは自分の気持ちに正直になって、「なぜ結婚式をしたくないのか」その理由を見つめてみましょう。
そして、その“苦手”に感じる部分を無理に受け入れるのではなく、取り除いたり、変えたりして、自分たちらしいスタイルを考えてみてはいかがでしょうか。
よくある「結婚式をしたくない」理由とは?
人によって苦手に感じるポイントはさまざま。
たとえば…
・新郎のスピーチや新婦から両親への手紙など、人前で話すことへのプレッシャー
・見られていると意識してしまう、派手な演出や「見世物」のような感覚
・時間と労力がかかる、プロフィールムービーの準備や演出の打ち合わせ
こうした“やらなければならない”と思われがちな要素に、戸惑いや嫌悪感を抱く方も少なくありません。
また、過去に参加した結婚式で感じたモヤモヤから、自分自身の挙式に気が進まないというケースもあります。
・ご祝儀の額に対して、料理や引出物の内容に納得がいかなかった
・ドレスコードやヘアセットなど、ゲスト側の負担が大きかった
・あまり親しくないのに呼ばれて、「人数合わせだったのかな」と感じたショック
こうした経験が心に残っていると、「結婚式=面倒・気まずいもの」と思ってしまうのも無理はありません。
大切なのは、ふたりの「価値観を共有すること」
結婚式に対してポジティブな気持ちを持っている人ばかりではないからこそ、まずはパートナーと本音で話し合うことが大切です。
「やらなければいけない」という思い込みを一度手放して、
“なぜやりたくないのか” “どんな形なら納得できそうか” という視点で考えてみることで、ふたりにとってベストな答えが見えてくるかもしれません。
入籍してしばらく経つと、仕事や家庭の事情などで、結婚式を挙げるタイミングを逃してしまうケースも少なくありません。
後悔しないためにも、「結婚式をしない理由」ではなく、「やらないとしたらどんな理由があるのか」「やるとしたら、どんな形ならしっくりくるのか」――そんな視点で、前向きに考えてみませんか?
それでは、結婚式に苦手意識を持っている方々へおすすめしたい結婚式のスタイルをご紹介していきます。
結婚式が少し苦手…そんな方におすすめのスタイル①:家族だけの「少人数結婚式」
気負わず、自分たちらしく。家族・親族だけの「少人数結婚式」という選択肢
「たくさんの人の前に出るのは苦手」
「職場の人や友人を呼ぶのは気が重い」
「準備に時間や労力をかけたくない」
そんな理由から、結婚式そのものに抵抗を感じている方も少なくありません。
そんなふたりにこそおすすめしたいのが、家族やごく親しい人たちだけを招いて行う「少人数結婚式」です。
少人数結婚式は、5〜30名程度の親族中心、あるいは親しい友人を数名加えた規模感が主流です。
ふたりが本当に「ありがとう」を伝えたい方だけをお招きすることで、形式にとらわれず、自然体で過ごせる温かな時間が生まれます。
また、招待する人数を絞ることで、職場関係の方を無理に呼ぶ必要もありません。
そのうえで「今回は家族だけで」などと伝えれば、角が立たず、気まずい思いをせずに済むのも安心ポイントです。
少人数結婚式のうれしいメリットをご紹介します。
プレッシャーが少なく、気楽に過ごせる
大勢に見られることが苦手な方でも、身近な人たちだけなら安心して過ごせます。挨拶や演出も必要最低限に抑えられるので、緊張や恥ずかしさも軽減されます。
準備の負担も軽く、コストもコンパクト
招待状・席次表・引出物など、準備が必要なアイテムも少なくて済むため、スケジュール的にも金銭的にも無理のない範囲で結婚式を叶えられます。
おもてなしに“想い”を込められる
人数が少ないからこそ、料理やドリンク、引出物などをゲスト一人ひとりに合わせて丁寧に選ぶことも可能に。食事の時間もゆったりと取りやすく、会話や写真撮影など、交流を深める時間もたっぷり確保できます。
スケジュール調整も自由に。リゾート婚という選択肢も
招待人数が少ないということは、日程の調整も柔軟に行えるということ。
そのため、旅行を兼ねたリゾート地での結婚式や、家族で宿泊を伴うウェディングなど、非日常を楽しめるプランも実現しやすくなります。
自然に囲まれたロケーションや、海辺のチャペルでの挙式など、「思い出に残る一日」にふさわしい舞台を自由に選べるのも、少人数婚の魅力です。
大切なのは「心が通う時間」を過ごすこと
少人数結婚式では、披露宴というより「会食」のようなアットホームな雰囲気が主流。
余興や派手な演出に頼ることなく、おいしい食事を囲んで、家族や友人と語り合う時間が、何よりの演出になります。
ゲスト同士の距離が近い分、家族同士の絆も深まり、「やってよかった」と思えるあたたかい時間になるはずです。
「大勢の前に立つのはちょっと…」と感じているあなたへ。
“ふたりにちょうどいい”結婚式、少人数結婚式で叶えてみませんか?
結婚式が少し苦手…そんな方におすすめのスタイル②:家族と友人で分けて行う「二部制ウェディング」
「家族にはきちんと感謝を伝えたいけれど、友人の前ではちょっと照れくさい…」
「せっかく集まってくれるなら、家族とも友人ともゆっくり時間を過ごしたい」
そんな想いをお持ちの方におすすめなのが「二部制ウェディング」です。
このスタイルは、同じ日に【家族との会食】と【友人とのパーティー】を分けて行う結婚式の形。アットホームで感謝を伝えやすい家族との時間と、にぎやかに盛り上がる友人との時間、それぞれに合わせた雰囲気づくりができるのが魅力です。
レストランや専門式場の中には、少人数向けの落ち着いた会食スペースと、大人数対応のパーティー会場の両方を備えているところもありますので、会場選びの際にチェックしてみましょう。
二部制ウェディングの基本スタイル
二部制ウェディングでは、披露宴やパーティーのタイミングに合わせて挙式の時間や回数も調整可能です。代表的な3つのパターンをご紹介します。
①挙式⇒家族との会食⇒友人とのパーティー
一番オーソドックスな流れ。
はじめに挙式を行い、その後家族との会食、そして夕方から友人を招いたパーティーというスケジュールです。
ただし、挙式からパーティーまでの時間が空いてしまうため、ゲストに負担がかかることも。挙式は家族のみで行い、友人にはパーティーからご参加いただく形にするとスムーズです。
どうしても挙式に友人にも参加してほしい場合は、待ち時間を快適に過ごせるスペースを用意するなど、事前の配慮を忘れずに。
②家族との会食⇒挙式⇒友人とのパーティー
「挙式は家族にも友人にも参列してほしい!」という方におすすめのスタイル。
先に家族との会食を行い、その後全員がそろって挙式、最後に友人とのパーティーという流れです。
ただし、挙式前の食事に抵抗を感じる方もいるかもしれません。その場合は「披露宴」という形式にこだわらず、「結婚のご報告を兼ねたお食事会」というスタイルにするのも良いでしょう。
③挙式⇒家族との会食⇒挙式⇒友人とのパーティー
家族と友人、それぞれに挙式を行う贅沢なスタイルです。
例えば、家族とは厳かな神前式やチャペル式を行い、友人を招「挙式では自由度の高い人前式を選ぶ」など、雰囲気を変えるのも素敵です。
「友人の前でも結婚式らしさをしっかり感じてほしい」と考えるおふたりにぴったりのスタイルです。
順番を決めるときのポイント
家族と友人、どちらの会を先に行うかは自由ですが、二次会の予定もある場合は、友人とのパーティーを夕方以降に設定するのがおすすめです。
流れも自然で、ゲストにも負担が少なくなります。
二部制ウェディングは、自分たちの気持ちやゲストの立場にも配慮しながら、温かく自由な時間をつくれるスタイルです。
「大勢の前ではちょっと緊張してしまう」「感謝の言葉はちゃんと届けたい」そんな想いを大切にしたい方にこそ、ぴったりのウェディングスタイルです。
結婚式が少し苦手…そんな方におすすめのスタイル③:挙式はしない!カジュアルな「1.5次会ウェディング」
「今さら誓いを立てる必要性を感じない」
「再婚だから挙式はもう経験済み」
「人前でのセレモニーが照れくさくて気が進まない」——
そんなふうに挙式自体にあまり魅力を感じないという方も、実は少なくありません。
また、「ゲストに気を遣わせるのが申し訳ない」という理由で結婚式をためらう方もいらっしゃいます。
特に女性ゲストの場合、参列用のドレスや美容院でのヘアセット、ご祝儀…など、参加するにも時間と費用がかかってしまうもの。
結婚式の出席経験が増えるほど、負担に感じるゲストもいるかもしれません。
そんなお悩みにぴったりなのが、挙式をせずに、パーティーだけを行う「1.5次会スタイル」。
カジュアルダウンしたパーティーなら、ゲストも気軽に参加でき、ご祝儀ではなく会費制にすることで、負担もぐっと軽くなります。
ドレスコードも自由に設定できるので、おふたりらしいラフで楽しいひとときに。
「しっかり感」はなくても、ちゃんと “感謝” や “お祝い” の気持ちが伝わる、そんな温かいウェディングが実現します。
結婚式が少し苦手…そんな方におすすめのスタイル④:ふたりだけの「挙式のみスタイル」
「両家の実家が遠方にあって集まりにくい」
「顔合わせは済んでいるし、もう一度みんなで集まる必要はないかも」
「友人の人数に差があり、呼びづらい」——
そんなふうに、大勢を招いた結婚式には気が進まない。でも、結婚の証は何かしらカタチに残しておきたい。
そんな想いを叶えるのが、ふたりだけで行う「挙式のみスタイル」です。
チャペルや神社などで、婚礼衣装に身を包んでおふたりだけで誓いを交わす…。
たくさんのゲストはいなくても、夫婦としての “けじめ” を大切にしたいという方に選ばれています。
「写真は残したい」「親に後から見せられる形を残したい」という理由で選ばれる方も多数。
他の人に気を遣うことなく、自分たちのペースでじっくり準備ができるのも魅力です。
式後に撮影した写真を使って、家族や友人にご報告がてらお披露目するのも素敵なアイデアですね。
結婚式が少し苦手…そんな方におすすめのスタイル⑤:余興や目立つ演出を避けた「会食・パーティーのみ」
「ケーキ入刀もファーストバイトも恥ずかしい…」
「サプライズ演出やプロフィールムービーって、自分にはちょっと重たい…」
結婚式でよく見かける演出が、どうしても自分たちらしくないと感じる方も少なくありません。
特に、「主役扱いされるのが苦手」「人前に出るのが恥ずかしい」という思いがある方には、余興や演出を省いたシンプルな会食やパーティーがスタイルぴったりです。
結婚式だからといって、新郎新婦がずっと目立たなくてはいけない…というルールはありません。
ゲストと同じ目線で楽しめる、そんなスタイルも素敵です。
たとえば・・・
・高砂席をゲストテーブルと同じ高さにする
・高砂を設けず、ゲストのテーブルにおふたりが一緒に座る
・ゲストテーブルを回りながら、歓談や写真撮影を楽しむ
・デザートビュッフェやドリンクバーを設けて、誰もが自由に楽しめる時間をつくる
など、会話やお食事を中心にしたリラックスした時間を過ごすことで、“気張らない”けれど心に残る結婚式を演出できます。
どのスタイルも大切なのは、「自分たちらしさ」。
誰かのためではなく、おふたりの気持ちに寄り添った結婚式を選ぶことで、きっと「やってよかった」と思える1日になりますよ。
【ゲスト編】結婚式が苦手…そんな時どうする?
これまでに「結婚式がちょっと苦手…」という新郎新婦向けにさまざまなスタイルをご紹介してきましたが、実はゲスト側としても、同じように苦手意識を抱く方は少なくありません。
「自分だけがそう思っているのでは…」と不安になるかもしれませんが、結婚式に対して積極的になれない方は、意外と多いのです。
今回は、結婚式に招待されたけれど気が進まないとき、どのように対応すればいいかを丁寧にご紹介します。
無理せず、欠席を選ぶのもひとつの選択
まず覚えておいてほしいのは、「出席しない」という選択も、決して失礼ではないということです。
結婚式への参列は、ご祝儀や会費だけでなく、ヘアセットやメイク、交通費、遠方なら宿泊費もかかります。
招待してくれた新郎新婦との関係性をふまえて、「どうしても行きたくない」「気が進まない」と感じるのであれば、無理をする必要はありません。
欠席する場合は、なるべく早く、丁寧な言葉で伝えるのがマナーです。
理由については「結婚式が苦手で…」と正直に伝える必要はありません。
「仕事の都合で」
「どうしても外せない予定があって」
など、角の立たない理由でお断りすると良いでしょう。
出席を決めたなら、できる範囲で気楽に楽しもう
出席を決めた方も、無理にテンションを上げたり、まわりに合わせたりする必要はありません。
話しやすい友人がいれば「結婚式ってちょっと慣れてなくて…」と素直に伝えて、近くにいてもらうのも安心ですね。
また、会場が盛り上がっている時も、無理に写真を撮りに行ったり、演出にノッた振る舞いをしなくても大丈夫。
自分のペースで過ごしてOKです。
たとえば、
・美味しい料理を味わう
・幸せそうな新郎新婦の姿を眺めて心の中でお祝いする
・久しぶりに会う友人たちと会話を楽しむ
など、自分が「これなら楽しめる」と思える過ごし方を見つけましょう。
実際に参列してみると、
「思っていたより楽しかった」
「気軽な雰囲気で参加しやすかった」
「久々に友人と会えて嬉しかった」など、良い思い出になることも少なくありません。
【Wedding tableよりメッセージ】
結婚式は、決まったカタチにしなければいけないものではありません。
苦手に感じる理由を一つずつ見つめ直し、「これはしたくない」「これは大事にしたい」という想いに正直になってみることで、少しずつイメージが変わるかもしれません。
Wedding tableでは、おふたりらしい結婚スタイルを一緒に探すお手伝いをしています。
「結婚式ってどんな形でもいいんだ」と思えるような、柔軟で自由なご提案を大切にしています。
どんなお悩みも、まずはお気軽にご相談くださいね。
この記事を書いた人
- 辻原
- Wedding 婚礼衣装スタイリストとして、約1,000組の新郎新婦を担当してきただけでなく、ドレスショップ勤務の経験も活かし、結婚式準備~結婚式当日までの流れを熟知しているプロフェッショナル。衣装に限らず結婚式のあらゆるジャンルの記事を執筆。保有資格:マタニティの医療サポート認定資格「マタニティコンシェルジュ」