大人婚らしく、シンプルでかざらない魅力ある大人な演出とは?
こだわり・アイディア | 公開: / 更新:
「盛り上げるための演出」よりも、 “心地よさ・余白・上質さ” を大切にした結婚式。
今、大人婚を選ぶカップルの間で主流になりつつあるのは、 あえて派手な演出を入れず、 空間・時間・人とのつながりを丁寧に味わうスタイルです。
入場アナウンスに照れを感じたり、 ケーキカットやファーストバイトに違和感を覚えたり—— それは決して消極的なのではなく、 「自分たちらしい美意識を持っている」という証。
ここでは、 少人数結婚式を検討している大人世代だからこそ似合う、 これから主流になっていく“静かに心を動かす演出”を、 最新トレンドと共にご紹介します。
1. 大人婚だからこそ「音」は主役にしない生演奏

大人婚における音楽の役割は、 盛り上げるためではなく、 空間を整え、感情をそっと後押しするためのもの。
おすすめは、
・乾杯後〜メイン料理中
・歓談が自然に生まれるタイミングに流れる、控えめな生演奏。
ピアノ、チェロ、アコースティックギター、 最近ではボーカルなしのジャズトリオや クラシック×現代アレンジも人気です。
スピーカーから流れる完璧な音より、 ほんの少しの揺らぎがある“生の音”。
それだけで、 「今日は特別な一日だ」とゲストは無意識に感じ取ります。
音楽が前に出すぎないからこそ、 会話も、料理も、笑顔も、すべてが主役になる—— それが大人婚の生演奏です。
2. あえて入場しない。時間をデザインする大人の始まり方
扉が開き、スポットライトを浴びて入場する—— その “お決まり” を手放すことで生まれる、 驚くほど上質な時間があります。
今注目されているのは、 新郎新婦がゲストより先に会場にいるスタイル。

ウェルカムドリンクを手に、 一人ひとりと自然に言葉を交わしながら 「今日は来てくれてありがとう」と直接伝える。
演出ではなく、関係性そのものが始まりになる瞬間です。
少人数婚だからこそ叶う、 “全員と目を合わせて始まる結婚式”。
拍手もアナウンスもないけれど、 記憶には深く残る—— そんな始まり方が、大人婚にはよく似合います。
3. 大人婚の衣裳は「引き算」で完成する
年齢を重ねた今だからこそ分かる、 「似合う」と「着たい」の違い。
大人婚の衣裳選びで大切なのは、 足し算ではなく引き算です。
装飾が多いドレスが可愛い時代を経たからこそ、 今は ・素材の上質さ ・シルエットの美しさ ・動いたときの佇まいが際立つ一着が心に残ります。
おすすめは、
・マーメイドライン

・ストンと落ちるAライン

・構築的でシンプルなスレンダードレス

リボンやレースも、 「主役」ではなく「余韻」として使うのが大人流。
ゲストの記憶に残るのは、 ドレスの装飾よりも その人らしく立つ姿なのです。
4. 次に流行る、大人のための新しい演出アイディア
■ コース料理の“間”を楽しむペアリング演出
料理に合わせて、 ワイン・日本酒・ノンアルコールドリンクを 一皿ずつ提案するスタイル。
シェフやソムリエからの一言紹介だけで、 会場全体に一体感が生まれます。
■ シャンパンタワーの進化系「テーブルシェア」
全員で一斉に注ぐのではなく、 新郎新婦が各テーブルで少しずつ注ぎ、 言葉を交わすスタイル。
キャンドルサービスよりも自然で、 写真も美しく残ります
■ “映像を流さない”という選択
プロフィールムービーを流さず、 テーブルに置かれたカードや小冊子で 人生をそっと伝える。
読むタイミングをゲストに委ねることで、 押し付けない優しさが生まれます。
5. 大人婚だからこそ避けたい演出の考え方
大人婚で避けたいのは、 「誰かを無意識に主役から外してしまう演出」。
ブーケトスやブーケプルズは、 楽しい反面、 年齢や立場によって居心地の悪さを生むこともあります。
大切なのは、 未婚・既婚、年齢、関係性に関わらず、 全員が同じ温度でいられること。
演出を減らすことは、 冷たさではなく、 深い配慮なのです。

6 「Wedding table」より一言

派手さはなくても、 記憶に残る結婚式はつくれます。
むしろ、 削ぎ落とした先に残るものこそ、 ふたりの人生そのもの。
少人数だからこそできる、 静かで、あたたかく、誠実な一日を。
“大人婚らしい正解”は一つではありません。
お二人にとって心地よい形を、 一緒に見つけていきましょう。
この記事を書いた人
- 辻原
- Wedding 婚礼衣装スタイリストとして、約1,000組の新郎新婦を担当してきただけでなく、ドレスショップ勤務の経験も活かし、結婚式準備~結婚式当日までの流れを熟知しているプロフェッショナル。衣装に限らず結婚式のあらゆるジャンルの記事を執筆。保有資格:マタニティの医療サポート認定資格「マタニティコンシェルジュ」


























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